2026年9月28日
2026年9月のブログ ー フーシ派について
2026年9月のブログ ー フーシ派について
今月は、イラン・アメリカ戦争の中で急速に注目を集め出したイエメンの武装組織フーシ派について見ていきたいと思います。イエメンは、面積日本の約1.5倍人口、約4,060万人で中東の最貧国と言われています、昔は「幸福のアラビア」と言われたことを考えると様変わりしたと言えます。 フーシ派は、ハマス、ヒズボラと同様、イランが経済・武力を支援する政治組織であると共に武装組織です。イエメンの武装組織戦闘員の内訳としてフーシ派2万人で、ハマス2万5千人、ヒズボラ3万人といわれています。
フーシ派はイエメン北部を拠点として、内戦を通じて首都サヌアなどを実効支配し、サウジアラビア等のスンニー派諸国と対立している勢力です。フーシ派は19990年代に発展し、指導者は、フセイン・バドルツディーン・フーシ師でしたが2004年9月に治安当局に殺害され、弟のアブドルマリク・アル・フーシが後継指導者となりました。フーシ派はイランと協力関係にあり、イランから資源、武器、訓練、技術、情報の支援を受けていますが、独自の地盤と意見決定機関を持っていて、一定の独立性を有していると言えます。 2014年以降サウジアラビア支援のイエメン暫定政府と、反政府武装組織フーシ派との内戦で、多くの人は戦闘を逃れて難民生活を余儀なくされ、極めて貧しい生活を強いられています。人々は衣食住を求めフーシ派の軍隊に入り、生活をするようになっています、そこでは最低限の生活が保障されるからです。フーシ派勢力拡大の理由は、北部住民の不満を取り込んだこと、中央政府の統治が弱かったこと、内戦で権力の空白が広がったこと、周辺を含む地域対立の影響を受けたこと等が挙げられます。
イランがホルムズ海峡を事実上封鎖したことで、世界のエネルギーと肥料の供給が混乱しているなか、重要な海上貿易にさらなる障害が重なり、世界経済に悪影響を与えることになりました。これに対して、サウジアラビアは、東部の油田から紅海沿岸のヤンブー・アル・バハル輸出ターミナルまで、広大な国土を横断する東西パイプラインを通じて、1日に数百万バレルの原油を輸送し、輸出の混乱を部分的に緩和できていました。サウジアラビア産の原油を積んだタンカーはその後、ヤンブー港から南下してイエメン沖とバブ・エル・マンデブ海峡を通過し、インド洋へと出ることで、アジアの顧客への大量輸送が可能になりました。しかしながら、フーシ派が紅海の要所を占拠し、沿岸を通過する船舶、特にサウジアラビアの輸送タンカー狙い撃ちするため、紅海経由の搬送も不可能になりました。フーシ派が主にサウジアラビアを攻撃するのは、サウジアラビアはイランとスンニー派とシーア派の対立の代理戦争としてイエメンの内戦に介入したためです。従って、フーシ派はサウジアラビアを敵対視して、攻撃する船舶の対象としているのです。
原油の輸出を抑えられることはサウジアラビアにとっては極めて大きな打撃となりました。そのため、米国にフーシ派への攻撃を依頼しましたが、トランプは断りました。サウジアラビアに取っては頼みにしていた同盟国に裏切られた気持ちでしょう。一方でフーシ派がどこまで活動できるかは疑問です。イラン大統領は国際的な批判をかわすため、フーシ派の行動と自国は無関係であると主張し、距離を置く動きも見せています。しばらくは、フーシ派の活動は一定の影響を及ぼしそうです。
フーシ派は、「アメリカ、イスラエルに死を」をスローガンにしています、イスラエル及び米軍の残虐ぶりをみるとある種の一理を見出さざるを得ないと言えます。




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