2013年7月 3日

6月のブログー田植えについて

6月のブログー田植えについて

6月は梅雨でうっとうしい季節ですが、ちょっと郊外に出て水田に目をやると田植えを終えた水田は、緑の絨毯のような爽やかな姿を見せ心を和ませてくれます。

この水田の風景は、弥生式時代から米を主食とする日本人の原点として脈々と続いているものであり、いくらグローバル化、IT化といっても変わるものではないようです。昔は稲を人の手で、家族総出で植えていました。私の子供の頃、クラスに3,4人、農家の子がおり、田植えと稲刈りの時期になると、手伝いのため、1週間から10日農期休暇が与えられて羨ましく感じたことを思い出します。今は機械で行われるのが大半で風情がなくなったと感じるのは、傍観者の勝手かもしれません。

伝統ある米作りも3ちゃん農業といわれ、衰退の一途をたどっており、このことは、米の生産量の減少だけでなく、日本伝統の共同体感覚、助け合い、思いやりという日本人らしさの美風が失われてきている一因となっているのではないかと提唱する人もいます。

 田植えが、日本人の原点をなすものであることと関係してでしょうか、皇居でも田植えが行われています。昭和天皇の時代から天皇自らが田植えを行うことを始められ、今上天皇にも受け継がれています。今年も6月21日に皇居の生物学研究所脇の水田で田植えをされました。これも皇室の伝統と日本人の心を形あるものとして守り続けていこうという御心の現われであるのでしょう。とれた米は宮中祭事につかわれるそうです。

米の自由販売を認め、機械化した大農場経営で大量生産をすることになるのか、株式会社化を認めることになるのか、TTP加盟面題を絡めて、日本の農業はどうなるのでしょうか。農業は今のままでは衰退は避けられないことは明らかです。

米作りが途絶えてしまったときに、日本の文化、日本の伝統、日本人の心はどのようになっていくのでしょうか。日本文化は昔から接木文化といわれ、いい悪いは別にして全く新しい文化を逞しく作り出して、新しい日本人が誕生していくのかもしれません。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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