2019年1月29日

2019年1月のブログー今年はどんな年に

 

2019年1月のブログー今年はどんな年に

今月は、平成の最後の年初となりますが、新しい元号が制定されるので何かを期待させるフレッシュな年となりそうです。何はともあれ平和で豊かな年になるように願いたいものです。

予想される不安材料・問題点が解決されれば良い年になるであろうということで懸案事項を展望したいと思います。

1.米中対立

 最大の懸念材料は世界の2強である米国と中国の対立であります。両国の争いは他国に多大の悪影響を及ぼします。中国が貿易不均衡の是正と知的財産保護、市場開放などの国内改革を目に見える形でトランプ大統領を納得させなければ、対立は深まります。一方でトランプ大統領が貿易戦争を終わらせれば両国の経済見通しは明るいものとなり、欧州にとっても好ましい環境となります。

2.英国のEU離脱

英国のEU離脱がスムーズに行くかどうかも大きな問題です。1月にメイ首相の離脱案は圧倒的多数で下院で否決されました。その後のメイ首相の不信任案は否決されましたが、3月29日の離脱期限を迎える中、今後どういう道筋となるかは不透明な状態です。再度の国民投票との意見も出てきています。長引けば、英国からの人材及び企業の流出数が増加し、英国経済にとり打撃が増大します。秩序ある離脱という英国及びEUにとり望ましい方向で早急に解決するのでしょうか。

3.欧州議会選挙

 EUの安定にとり、欧州委会選挙の結果は重要です。ポピュリストが議会の大半を占めると、EUのみならず世界の不安定材料となります。最近その勢いが衰えたという説もありますが、経済成長の停滞に伴う失業者の増大、移民問題が解決しなければポピュリストは根強くその勢いを維持するものと懸念されます。それとともに、欧州のリーダーシップを担う人材が不足していて全体の方向付を与える人がいないのも懸念材料です。一方で、米中の貿易戦争が終わり、欧州経済が好転すれば選挙においても主流派の政治家が勝利する可能性は高まります。

4.トランプ大統領のロシア疑惑

 ロシア政府とトランプファミリーが働いた悪事、ロシア疑惑に関するロバート・モラー特別検査官の調査結果が限定的なものに終わるかどうかが問題です。モラー特別検査官とそのチームがトランプを厳しく告発し、下院が弾劾を行うことになった場合、収集困難となりかねません。トランプは再選と保身のため、自分の政治的悪行を隠すよう強硬手段に出て、経済的問題等に目を逸らさせようとし、標的をモラー特別検査官、民主党議員からFRB、中国、メキシコ、中米諸国、報酬もターゲットにし、現在以上の混乱が多方面で発生します。

5.人工知能(AI)

 人工知能(AI)によって失業の脅威に晒される仕事が増え、新しい形態の職業に必要な教育と訓練は根本的に違うものとなり、大勢の労働者が古い世界から新しい世界移ることは困難であることは明らかであり、それらを受けられるエリートとそうでない人々との分断が顕著なりそうです。対応できない人々は失業か単純労働に行くしかなくそこでは移民等の争いも増加しかねません。逆行できない流れの中でこの問題の解決のための対策が望まれます。

 

世界の識者によれば、米を中心の世界秩序が緩みつつある現在、時間をかけてほころびを修繕しつつ次の事態に備える必要があるということのようです。これは米国の地位を守るための時間稼ぎとも思われますが、混乱がさらに深まるか、今年は国際協調に一層努力すべきでしょう。

 

世界は、不安材料が払拭できない中、日本はどうでしょうか。元号が変わることにより新しいスタートを切れることが期待できそうです。更に次のような好環境が待っているのは喜ばしいことです。

問題があるとはいえ、安倍政権他に比べて安定していること、経済も低成長ながら小康状態を保ちそうなのは良い材料と言えるかもしれません。6月28日、日本でG20首脳会議開催、8月24日G7首脳会議が開催され、日本がリーダーシップをとり世界の安定に貢献売るチャンスがあります。

9月にはラグビー杯日本大会が開催され、熱狂が期待されます。東京五輪の準備の一環としてプレ大会も本格化します。選手も代表先行を目指し、新記録の続出が期待されます。若手の活躍が期待されます。

 

2019年1月 2日

12月のブログー平成の終わりの年に

12月のブログー平成の終わりの年に

今月は、平成の最後の年末となりますので平成の出来事と政治を振り返るともに来年の展望をみてみたいと思います。

・平成の出来事

ベルリンの壁崩壊(89年)からスタートするという波乱の幕開けでした。その後、東西ドイツの統一(90年)、湾岸戦争、ソ連の解体、バブル崩壊(91年)と歴史的事件が続きました。一連の動きは、グローバル化に繋がるものでした。

2001年米国同時多発テロ発生、世界金融危機(08年)米トランプ大統領就任(17年)

米朝首脳会談(18年)と振り返ると波乱含みの時代であったことが分かります。

・特に劣化した民主主義があげられます。

民主主義と言えば、18世紀に政治社会に関してはジャンジャック・ルソー、経済社会に関してアダム・スミスに代表されます。ルソーは、ある政治決定によって、各共同体の構成員がどんな目に遭うかを気にかかなければ、民主政は動員合戦になって形骸化すると警告しました。アダム・スミスは、人々の苦しみを自分の苦しみとするようなシンパシーを持つ場合に限り、神の見えざる手が働くと言いました。つまり、私としての私と「共同体的存在としての私」を想定しえなくなった現在は、劣化した民主主義とも言われ、この解決が求められています。

劣化した民主主義というのは、従来は隠されていた民主主義の負の部分が顕在化し、実態が現れたということなのかもしれません。

安倍首相等の数と権力に頼る政治のやり方を見ていると改めて民主主義とは何であったのかと原点に戻ってみたいと思います。昭和の時代が日本における民主主義が1番定着した時期ではないかとも思われます。

・来年の展望

2019年は日本においては今上天皇の即位に伴う新元号、消費税10%導入等と善いこと悪いことが見込まれます。

トランプ大統領の退陣はあるのでしょうか。トランプが出てきたのを振り返ってみると中間層の所得が減少したこと、移民問題により自分たちの職が失われることの恐れ、戦争で貧しい人々が軍に入りアフガニスタンやイラクで死んだこと、それとソーシャルメディアでトランプ支持のニュースしか見ず、反対意見を受け入れなくなっていてテクノロジーによる市民社会の分断化の進行です。これらの根深い問題第が来年は解決するのでしょうか。

欧州は、来年は前半に正念場を向き合えます。3月には期限が来るブレグジット(英国のEUからの離脱の)、5月に行われる欧州議会選挙です。合意なしの離脱となれば世界経済への影響は計り知れません。ブレグジットの行き先の不透明化以外にも、独仏政治の弱体化、イタリアの債務問題、ナショナリズムの台頭で政治情勢が不安定化する模様です。

 右派ポピュリズムは来年失速、左派ポピュリズムが台頭すると予想されていますが 、うまくいけば給与増、社会保障の向上となり国民の生活向上にプラスとなりますが、財政基盤なしの大判振る舞いは、返って混乱を増大させる懸念もあります。

 

来年は、新元号となり、何か新しいことの可能性を感じさせられます。新元年を素晴しいことで飾りいいスタートを切るように願いたいです。

 

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


〒194-0045
東京都町田市南成瀬1-2-1 成瀬駅前ハイツ2-1005号
TEL: 042-723-1478    FAX: 042-723-1478