2013年12月 2日
11月のブログ 私的近況
11月のブログ 私的出来事3件
今月は私的な出来事3件プラスアルファについて述べます。
1.シンポジウムの聴講
11月23日岩波書店創業百年記念シンポジウム,「知の現在と未来―資本主義と国家の未来」が明治大学駿河台キャンパスアカデミーコモン3階アカデミーホールで開催され参加しました。
講師は柄谷行人氏、パネリストは金子勝慶応大学教授、国分功一郎高崎大学準教授、ジャーナリストの堤未果氏、丸川哲史明治大学教授で14時から17時まで行われました。
1000人のホールがぎっしりと満員で人々のテーマに対する関心の深さに改めて感心しました。年齢層も中高年が中心で若い人は少なくオールドパワーの知的関心の高さを感じました。
私の関心は、柄谷行人氏と国分功一郎氏です。柄谷氏は30年前に講演を聴きました。当時人気絶頂でその颯爽とした姿に感心させられた記憶があるので、今回の講演で現れた姿は、老齢の講演者で年月の経過を思い知らされました。内容は、最近の主著書である「世界史の構造」を基にしたものでした。これからも、かつての気鋭の論客に、老いることなく今後の方向付けを示してもらいたいものだと思いました。
シンポジウムでは、矢張り気鋭の哲学者国分氏のシャープな議論と端麗な容姿が光りました。その著書「暇と退屈の倫理学」「ドウールーズの哲学原理」を興味深く読んでいたので特に興味が惹かれ、どんな議論をするのか期待しました。前向きの姿勢と明解な論理と語り口に満足し、今後の活躍が楽しみと期待を大きくしました。
議論は、概ね下記のようなものでした。
・国家の役割、位置づけ、民主主義における主権者は国民か、行政ではないか。
・米国をはじめ国連の機関は金融資本家に牛耳られ、米国では金で法律を変えようとしている。
・国連も金融資本家に牛耳られているが機能していなくても新興国にも1票あり発言の場があるので存在価値はある。
・自主と模倣の観点で東南アジア等を見る必要がある。
・東アジア共同体とTPPと関連で日本の位置づけが重要である。
いろいろありましたが、結論は少数でも連帯すること、基本に帰り、各自が自分の考え、哲学を持つことが大切だということでした。当たり前のことといえばそれまでですが、哲学の重要性を再確認しました。
2.ウィーンフィルを聴く
憧れのウィーンフィルを聴く事は夢でしたが、ついに実現しました。曲目は、ベートーベンの交響曲第4番と第5番でした。ベートーベンの交響曲は偶数が女性的で奇数は男性的といわれています。今回、その対比が見事でした。第4番の出だしを聴いたとき。これがウイーンフィルの美しい音かとその素晴らしさに圧倒されました。
弦の音というか、アンサンブルの見事さは想像以上ものでした。第5番運命も、その凄い迫力に圧倒され息を呑んで聴き入りました。
指揮者のティールマンは若き巨匠といわれるが、これがもの凄い迫力の指揮で巨匠といわれるにふさわしいと思いました。首席コンサートマスターは、1番の年寄りですが、どんなに激しいい演奏でも体や頭を振ること無く同じ姿勢で弾いているのにはこれは匠の世界だと感心させられました。いい音楽を聴き至福の時間を経験しました。
3.15年間休まずジョギング
1965年からジョギングを続けてきましたが、この11月21日で休まず継続して15年たちました。この間、1日休んだだけで皆勤です。雨、雪、台風の日等も休まず、国内、海外出張の際も道具を持参し走りました。走れないほどの風邪もひかず、擦り傷、ひざの故障も数知れずですが、走ろうと思えばなんとかなりました。目的は特に無く、なんとなく継続しました。今後は、続けられるまでやろうと思っています。
4.追加
なんと、吉本隆明全集38巻が来年3月から晶文社で発売されることになりました。
出版先が見つかりほっと安心しています。年4冊程度出版ですから終わるまで生きておれるかどうか分かりませんがとにかく期待しています。