2013年10月 4日

9月のブログ グロバリゼーションの光と影

    9月のブログ グロバリゼーションの光と影

 

今月は、グロ-バリゼーションの光と影としてそのメリット、デメリットについて取り上げます。

一般的にグロ-バリゼーションは、世界各国の目指すべきものと考えられ、各国とも乗り遅れまいとしてその方向へ邁進しています。その勢いは21世紀になって加速しているように思われます。世界は一つ、国境を越える文化交流、IT技術による情報の瞬時の共有化、貿易の自由化等バラ色の明日を約束しているように聞こえます。

しかし、他方グロバリゼーションは例えば、鳥インフルエンザが国を超えて伝染すること、2008年秋のリーマンショックのように世界の金融危機もグロバリゼーションが生み出した結果で負の面も持っています。

では、グロ-バリゼーションとは何なのでしょうか。その定義の1部とメリット、デメリットを取り上げます。

 グロバリゼーションの定義を幾つかげてみましょう。

・利益を求めて、ヒト、モノ、カネ、システム、ソフトウエアが国境を越えて自由に移動する仕組みです。例えば、価格が安ければ、安いほうがよいと、市場が動いていくことを指します。

・1国で起きたことがたちまち世界中に広がるシステムです。

 

 グロバリゼーションのメリット

     経済発展をもたらす。

     異文化の交流が可能となる。

     自由貿易や経済の自由化がもたらされる。

     ネット等で経済取引、情報股交換が瞬時に世界的規模で可能となる。

     インターネットやテレビ等の技術の発展が可能となる。

 グロバリゼーションのデメリット

     世界に格差をばら撒くことになる。

     生産コストの安い国へ企業が流出し、国内では空洞化する。

     日本の中小企業の破滅を招く。

     国民国家単位で維持されていた同質性・均一性が破壊される。

     格差が拡大する。

     環境破壊、テロが活発化する。

 

このような両面があり、望ましいのは、グロバリゼーショのメリットを生かして、デメリットを少なくする方策を追求することです。

グロバリゼーションによって、同質性、国毎の文化的特徴が失われるのは決して望ましいものではありません。均一化すると、世界のどこかで発生する危機が瞬時に各国を襲う恐れがあります。ある程度のコストがかかることを覚悟の上で、多様性は残すべきではないかと思われます。

では、グロバリゼーショとは、自動的にもたらされたものでしょうか、けっしてそうではなく、規制改革等により、我々が選択した結果なのです。

グロバリゼーショを自ら選択したものであれば、これを克服する新しいシステム価値観を形作ることは決して不可能ではないはずで、その努力しだいと思われます。

 私たちは、問うて見る必要があります。

・デフレは悪でインフレは善なのか、誰にとってそうなのか。

・規制緩和がすべて必要なのか、誰がめメリットを享受するのか。

・世界標準というが、真の標準なのか、ある国の利益独占のためではないのか。

・TTPは本当に建前どおり、国民に益をもたらすのか。

 これらの問いを繰り返していけば、グロバリゼーションの光と影が明確になり、目指すべき方向がみえてくるのではないでしょうか。

今回は、概観にとどめて後ほどもっと詳しく経済面を取り上げたいと思います。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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