2018年2月 8日

1月のブログ ー トランプ政権の1年の成果

       1月のブログ ー トランプ政権の1年の成果

今月は2018年の初めにあたります。1月に自死した保守派評論家の西部邁には驚きました。著書には考え方には同意できないものが多々ありましたが、私たちの同世代の個性ある人がまた亡くなったと寂しい思いです。あれほど元気のいいことを言っていた方が妻を亡くしたショックが拭いきれなかったのか、江藤淳の自死と似ていると思われました。次回は是非、西部邁についてとりあげたいと思います。

今回のテーマは、やはり、トランプとすることにしました。

トランプ大統領は、米国の大統領として1年持つのかと思われましたが、持ちこたえたようです。しかし、人気は1月18日のCBSテレビの世論調査によれば支持率37%不支持58%です。与党共和の支持者に限定すれば支持率は80%に達していてその理由は良好な経済と保守党に的を絞った政策が功を奏したせいなのでしょう。全体で38%もあるのかのという思いもしますが歴代大統領の中で最低のままであるのには、ホッとします。

就任後1年目を向かえ、選挙中の公約が実現できたのは9~15%であり、成果は極めて乏しいと思われ、成果として挙げられるのは連符性規制の緩和やパリ協定からの離脱等です。ある意味、極端な公約が実現しなくてよかったとの思いをする人々の方が多いのではないでしょうか。各紙誌も評価、通心簿を発表しています、概ね共通する点は、内政は、まずまず、外交は×という評価です。

従来、米国を支えてきたのは、自由、自由市場、進歩と人権でこれを基にグローバルリーダーの役割を果たしてきました。これらがトランプ政権の下では軽視され、グローバル機関を弱体化し、人権擁護という米国の伝統的な役割を放棄しました。結果として米国のソフトパワーというべき力が弱まりました。対外的には、米国第1という旗印の元、孤立主義を採用してリーダーの役割を放棄してしまいました。 

トランプ大統領の1年目の内政、外交の評価

  内政 全体B                 外交 全体 C

財政政策     B          通商政策          C

ヘルスケア    B          グローバルリーダーシップ  D

インフラ     F          北朝鮮政策         F 

税制       B          中国政策          B         

議会との関係   C          同盟国以外との関係     C

人気       C

 

トランプは、中国に対して割と緩やかな態度に終始しました、経済上の要因も大きいのでしょう。

トランプを支える右寄りの白人層は、その支持をやめないようです。1年を経ても、選挙で分断化された社会は、融和に向かうどころかますます亀裂を深め、政治でも共和党、民主との対立は深まり、議会の運営も円滑に行かなくなっており、予算が通過せずに政府機関の閉鎖という事態を招きました。実際、朝FENニュースをラジオで聞いていると、ニュースはではなくクラシック音楽を流しているなど、予算カットの影響があったようです。

国内で内輪の対立が続いていれば、世界のリーダーシップの方へ目が向かないのは当然でしょう。その間を利用して、中郷、ソ連、イラン、シリア、北朝鮮、トルコが勢力範囲を拡大しようとしています。今の世界では、未だグローバルリーダーの力の調整を必要としています。大きな混乱を招かないうちにリーダーシップある国の調整を必要としています。米国がその役割を担えるはずですから、トランプ大統領が大統領を続けるのなら、その責任を自覚して2年目から世界の調整に目を向けその力を発揮してもらいたいと思います。現政権に対する国民の審判と言える中間選挙が11月に行われます。民主党が党内の抗争をやめ新しい方向付けをして圧倒的な勝利などあれば、米国が米国らしさを取り戻すかもしれません。

 

2018年2月 8日

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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