2021年5月 1日

2021年4月のブログ ― コロナの現状

      2021年4月のブログ ― コロナの現状

 今月もコロナをテーマにを取り上げます。新型コロナウィルスは変異株となって感染率とワクチン効果に影響を及ぼしながら猛威をふるい続けています、しかも次から次へとより強力となり、ワクチンの壁を破りつつあるようです。今月、東京、大阪等に3回目の緊急事態宣言が出されました。3回目となればまたかということで誰もその有効性に疑いを持っていますが、東京五輪開催のためにはやらなければならないから発令の必然性があるのでしょう。度重なる緊急事態宣言発令では政府都府県の責任者の対応能力を疑わざるを得ません。
期間は4月26日から5月11日までの17日間ということですが、どうして17日間なのでしょうか、専門家もこの期間設定に疑問を呈しています。飲食店、遊興施設等は時間制限、時間短縮、居酒屋には酒類の販売停止とという指示です。これでコロナは弱まるのでしょうか、過去2回の例でもあまり効果は期待できないようです。 現状では、ワクチン接種の普及と集団感染で集団免疫ができるまでは無理ということになりそうです。そのワクチンに接種は先進国の中で圧倒的に遅れていて全員に接種は来年に終わるのかと危ぶまれています。この責任はどこにあるのか、もちろん政府にあり、ワクチンの手配が遅れたからです、国内製は遅れているうえ、外国からの輸入も遅れています。政府がその責任を取るべきですが、ワクチンン手配遅れの責任には触れず、国民に自粛要請、蔓延防止法、緊急事態宣言で対処で済まそうとしています。医者を選ぶのも寿命の内といわれますが、首相を選ぶのも寿命の内といわざるを得ません。これも選んだ我々国民の責任であると言えますがそれにしても悔しい思いがします。
決め手はワクチン接種
 世界的に見て成果を挙げている唯一の対策はワクチン接種であることが判明してきました。コロナワクチン接種は、25日現在世界で10億回を超えました。1回以上接種した人はイスラエルでは約6割、英国では約5割に達し、感染拡大に歯止めの禍kる「集団免疫」に必要な人口の7割以上の水準に近くなっています。
両国は段階的に経済や社会活動が正常化に向かいつつあります。イタリア、フランスもコロナ状態の改善に伴い抑制策の緩和が打ち出されています。米国もワクチン接種を済ませた人は屋外でのマスク着用しなくてよいと決定されました。
一人2回接種の内1回接種を終えたのは180万人ほどで人口比の普及率は1%超でアジア全体の
4%からもはるかに遅れています。この原因は政府の無策にあるとしか言えません。日本はストップ
アンドゴーの悪循環に陥っています。これを克服するにはワクチンの接種が不可欠です。ワクチン接
種で成果を上げている英国を見てみます、英国では新規感染者数が1月上旬に月間平均で65万人に拡大しましたが4月中旬には2,000人迄減少しました。同時期の日本は約3500人で増加傾向
にありトレンドとして逆転しています。我が国もワクチン接種の遅れを取り戻すことは政治家の最大
の課題であり大至急取り組んでもらわなければならないが、それと共に従来から問題となっている事
実に基づく、信頼に足る情報の透明性を確保し、国民に提供することが不可欠です。これにより、国
民に安全感を与えてもらいたいものです。
新型コロナウィルスのもたらしたもの
新型コロナウィルスはパンデミックという「例外状態」を作り出しました。その蔓延により、人類
史上初めて世界中の人間の行動が完全に同期化するという事態をもたらしました。すべての人間が多少違うやり方で全員が同時に感染の拡大を防ごうという基本的に同じ行動を多少のタイムラグがあってもとりました。
各国の政府は人々の感情を利用することで、例外状態ををうまく作り出しました。国家規模で健康
を盾にした健康権の義務化により、営業の自粛、ソーシャルディスタンスの確保、死者の隔離が健康
に生きていくための我慢だと要求されています。
パンデミックの対応の不味さによりトランプ大統領は再選を逃したとされています。それはコロナ
禍の中で唯一の救いとなることと思われますと言えば言いすぎでしょうか。そのトランプ大統領もワ
クチン開発を指示し、ワクチンの早期大量生産を可能にしました。この件ではその功績は大といわざ
るを得ません。
新型コロナウィルスによるパンデミックは新たな人種差別を生み出しました、中国初のウィルスと
いうことでアジア系の人々が米国等で殺害あるいは暴行を受けています。改めて肌の色による差別を蒸し返しているのでしょうか、その意味では人類はいつまでたっても進歩は見られない現実があります。
感染が収まってもコロナ以前の世界には戻れないと思われます。元へ戻したいものと捨てるべきも
のを区別する準備もしておくべきかもしれません。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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