2021年7月 1日
2021年6月のブログ ― 新型コロナと五輪
2021年6月のブログ ― 新型コロナと五輪
今月も新型コロナを取り上げます。
政府は国民の命と安全景気や五輪と天秤にかけようとしていましたが、結局五輪を開催し1万人を上
限とする有人観客の開催の方針を決定しました。この方策はこれまでの成り行き任せのコロナ対策と相
まって国民の不安と政治不信、分断感情を一層増大させています。本来ならば国民こぞって祝うべきも
のですが、公約だから、人類のコロナ克服の印、という理由で強引に菅首相が決定しました。自らの利
権の為だということは明白です。国民に寄り添う言葉や姿勢も見えません。重大な局面で的確な指導者
を欠くということは過去にの戦争でも経験してきましたがまた新しい失敗のページを付け加えることに
なるのでしょうか。
コロナ禍でのワクチン接種においても国民の間の分断が激しくなっています。大企業優先でコロナで
仕事を失った人、中小企業の授業員や自営ぎ業者は後回し、非正規雇用とアルバイトを区別はそのまま
であるというのがの実態です。人々の命や暮らしを守るエッセシャルワーカーの接種も後回しです。こ
う言いう人たちの多くはテレワークができず、在宅介護をする人は感染リスクが大にもかかわらずです
。インド株は従来型の1.8倍の感染力があると言われいますから危険な状態にさらされることになります
。
英国では5月上旬までは2千人程度に減っていた感染者数は6月17日に1万1千人まで急増しまし
た。感染の原因はインドの変異株でワクチン接種を受けていない若者からの急拡大、及び、ワクチンへ
の過信とされいてます。ファイザー社やモデルなのワクチンは3~4週間後に2度目を接種すると効果が
上がると言われていますから、五輪開催までに効果を得るためには6月末までに1度目の接種を受ける
ことが必要です。そのワクチン接種が始まったと思ったら、大規模接種の申請停止が決まりました。ワ
クチンの供給問題によるのでしょうか。そもそも、菅首相はワクチンの大規模接種に当たって、こう繰
り返し断言してきました。「ワクチン接種の加速化という経験したことがない未知のことに挑戦するわ
けだが、何としてもやり遂げる」、いざ「加速化」する段階になった途端、「やっぱり、一時停止しま
す」では「安心安全の東京五輪」という菅首相の言葉を誰も信じられないのは当然です。一体国民のこ
とをどう考えているのでしょう。政治家はこのような非常時にこそ誰も見捨てない、責任を持って対処
するという強いメッセージを発する必要があります。菅首相初めとする閣僚政治家にはそんな姿勢が見
えていません。五輪を目の前にある不祥事から目を逸らすために利用しているのだと思われてなりませ
ん。
改めてドイツのメルケル首相新型コロナウイルス感染症対策のテレビ演説で国民に語り掛けた言葉が
思い出されます。「次の点はしかしぜひお伝えしたい。こうした制約は、渡航や移動の自由が苦難の末に
勝ち取られた権利であるという経験をしてきた私のような人間にとり、絶対的な必要性がなければ正当
化し得ないものなのです。民主主義においては、決して安易に決めてはならず、決めるのであればあく
までも一時的なものにとどめるべきです。しかし今は、命を救うためには避けられないことなのです
。」さらに医療従事者や、スーパーのレジ係や商品棚の補充担当として働いている人たちへの感謝も述
べました。こういう言葉を聴けば、政府への信頼感を抱かざる得ません。これに対して日本では説明責
任を果たすという考えがないのででしょう。これは普段の首相の記者会見、大臣の答弁を見ていれば分
かります。責任を取らされされないように読み上げているだけで、そのことだけで役目が済んだとして
いるのが実情です。
五輪における酒類の販売に関しても、一般の居酒屋等には禁止しておきながら、これを認める方針
を一旦出し、その非常識には驚かされていたら、反対の声が多くて翌日には酒類の販売を禁止しまし
た。一体組織委員会は何をか考えているのか、何も考えずその場しのぎの対応をしているとしか思わ
れません。これで大会運営がうまくいくのか心配です。五輪実施前、実施後にどんな不足自体が発生
するか予断を許しません。決定したからには、感染拡大することなく無事に五輪が終了することのみ
を願っています。