2023年5月29日

2023年5月のブログー複雑化するウクライナ情勢

今月は一層複雑化するウクライナ情勢を取り上げます。
岸田首相の悲願のG7首脳会議が広島で開催され、厳格な警戒の下、無事終了したのは何よりでした。各国首脳が原爆記念館、原爆の脾を訪れ原爆の恐ろしさ、平和の尊さを感じてもらえたのは良かったと思われます。唯一の原爆の被爆国である日本が核禁止条約を批准していないことは信じられません、歴代の首相は何とも感じないのかと思われます。ウクライナのゼレンスキー大統領の電撃的対面の出席と懸念された米国にバイデン大統領の対面出席もあり形としては成功裏に終わりました。ゼレンスキー大統領の出席は改めてウクライナ情勢に世界の目を向けさせるうえで成功したようです。これもゼレンスキー氏の危険よりも国を思う心の表れだったのでしょう。

戦況、ウクライナの反攻態勢の時期
 戦況は膠着状態です。この間、ウクライナ側の反転攻勢がささやかれ時間が経ちます。準備と機を見ているのでしょうか。ウクライナの反転攻勢のカギを握るのは、言うまでもなく欧米からの軍事支援 です。ここにきて漸く米国も欧州の戦闘機のウクライナへの供給を認めましたが、米国自体が戦闘機を提供することは認めていません。戦車の供与は行われていますが、反転攻勢には戦闘機が不可欠であることは分かり切っているのにOKしないのは、むしろロシアを有利にしています。

不可解な活動
 最近、両者に不可解と思われる動きが見られます。何が真で何が嘘か判別化し難い泥沼化した戦争そのものの本質を表してきているようです。
・ロシア側をウクライナが攻撃した。
・ロシアが占拠する原子力発電所を破壊してその調査の目的で時間稼ぎをしているとウクライナ側か    ら発表された。
・ロシアの傭兵組織ワグネルのトップがプーチンを非難し、部隊を引き上げると脅しをかけた。
・以前クリミアの軍港を攻撃したのはウクライナであったとウクライナの高官が認めた
  という具合で真偽の情報戦が続いています。

今後の見通し― 停戦の可能性
 今後の停戦の見通しはどうでしょうか、中国、トルコ、ブラジル、インド等停戦の仲介役を買って出よ
うとしている国は数多くあります。しかし、ロシアは併合したと宣言したウクライナ領土の確保を前提と
し、ウクライナ側はロシア侵攻以前の状態及び以前に併合されたクリミア半島等の領土の回復を前提としているので停戦は実現しません。仮に停戦が実現してもロシアが再度攻撃しない保証をどう取るかが確定しなければその場限りの停戦で終わるにすぎないでしょう。停戦の可能性は現時点ではプーチンの失脚以外ななく、かなり難しそうでありましょう、ここで新しい動きとしてはベルラーシのルカシェンコ大統領の健康問題が表面化してきました。入院を繰り返し、危ないのではないかと憶測されたりしています。独裁者のルカシェンコ大統領がいなくなれば一気に民主化の運動がベルラーシ起こり、ロシアの線戦争継続に重大な支障をもたらします。ロシアが以前のような力を持っていないことは、身内内の相次ぐ紛争に積極的に介入できなくなっていることから明らかです。
 ウクライナの戦争についてウクライナのクレバ外相が引用すると言うジョンレノンの言葉「最後にはす
べてうまくいく。うまくいかなければ、それはまだ終わっていないということだ」が痛切に感じられます。戦いが長引けば人の命が失われ、建物が破壊されます。1日も早い平和をただ祈るばかりです。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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