ホーム » コンサルブログ » 2023年6月のブログープリゴジン氏の対ロシア軍事反乱 今月はプリゴジン氏の対ロシア反乱と言う驚くべきニュースを取り上げます。 プリゴジン氏はプーチン大統領の盟友と言われ、民間軍事組織ワグネルを創設してアフリカ、ウクライナ でも成果をあげてきました。軍事的成功を背景のし上がり、最近ではロシアトップのショイグ国防相、ゲ シラモフ軍参謀総長と対立し、軍から軍の支配下に入るよう勧告を受け、反発してきました。23日夜反 乱を宣言し、ロシア南部の都市ロストフナドヌーの軍司令部を占拠、更に「正義の行進」と称して首都モ

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2023年6月28日

2023年6月のブログープリゴジン氏の対ロシア軍事反乱 今月はプリゴジン氏の対ロシア反乱と言う驚くべきニュースを取り上げます。 プリゴジン氏はプーチン大統領の盟友と言われ、民間軍事組織ワグネルを創設してアフリカ、ウクライナ でも成果をあげてきました。軍事的成功を背景のし上がり、最近ではロシアトップのショイグ国防相、ゲ シラモフ軍参謀総長と対立し、軍から軍の支配下に入るよう勧告を受け、反発してきました。23日夜反 乱を宣言し、ロシア南部の都市ロストフナドヌーの軍司令部を占拠、更に「正義の行進」と称して首都モ

2023年6月のブログープリゴジン氏の対ロシア軍事反乱

今月はプリゴジン氏の対ロシア反乱と言う驚くべきニュースを取り上げます。
プリゴジン氏はプーチン大統領の盟友と言われ、民間軍事組織ワグネルを創設してアフリカ、ウクライナでも成果をあげてきました。軍事的成功を背景のし上がり、最近ではロシアトップのショイグ国防相、ゲシラモフ軍参謀総長と対立し、軍から軍の支配下に入るよう勧告を受け、反発してきました。23日夜反乱を宣言し、ロシア南部の都市ロストフナドヌーの軍司令部を占拠、更に「正義の行進」と称して首都モスクワに向けて北上していました。これに対して、プーチンは演説で「裏切り」としてロシア連邦保安局が捜査を開始していました。ロシア人同士の軍事衝突が懸念されましたが、24日は一転、プリゴジン氏は「ロシアの血が一方的に流される責任を理解し、我々は方向転換して引き返す」として引き上げました。プリゴジン氏が常に現場に姿を現しているのには、表にいる方が暗殺の恐れが少ない理由とはいえ、ワグネルの指導者の姿をしていました。
 時間とともに反乱の一端が明らかになるにつれ、この反乱は体制変革等関係なく、野心家の権力闘争にすぎず、仕組まれた茶番劇にすぎないことが明らかとなりました。 僅か1日の反乱、隣国ベルラーシのルカシェンコ大統領の仲介を受け入れた結果、プリゴジン氏は反乱の罪に問われずベルラーシに移動しました。無謀な決起とあっけない結末、独裁国家の動きは、流される血が少なかったのは何よりです。
 この一連の動きを見ていて考えさせられたのは、独裁国家、独裁者の動きです。反乱に対して、超法規的に「罪を問わない」と言うのは民主的な法治国家では考えられない行為です。意思決定が不明なまま国家意思が決定され、当然国民には説明がされない。これは独裁国家たる所以なのでしょう。
今回の反乱=茶番劇で明らかになったことはいくつかあります。
・プーチンの絶対権力の崩壊の始まりが見えた。
・プーチンの権力基盤が盤石ではなく、その危機管理能力の限界が露呈。
 地方の住民にプリゴジン、ワグネルに対する歓迎、プーチンに対する不満が地方にみられること
・プリゴジンは単なる野心家で、今後、プーチンの暗殺に怯えて生きなければならなくなった
・ロシア正規軍のもろさが判明したこと
・ワグネルはプーチンから大量の資金援助を受けていた
以上、義の無い反乱は天下の大勢に大きな影響は与えず消滅するだけなのでしょう。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


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