2023年8月29日

2023年8月のブログー プリゴジンの死に見える覇権国家の恐ろしさ

2023年8月のブログー プリゴジンの死に見える覇権国家の恐ろしさ

今月はプリゴジンが反乱を起こして後、2か月でプーチンに抹殺されることになった覇権国家の独裁者プーチンの恐ろしさについて述べます。
反乱後プリゴジンはプーチンと和解したかと思われましたがそうはいかず、プーチンに反逆した者の例にもれず搭乗機が墜落され、死亡が確認されました(ロシア政府がDNA検査で確認) 。プリゴジンのプライベートジェット機のの爆破の原因はロシア諜報機関によって機内に仕掛けられた爆薬で爆発したとの説が最有力で、プーチンが指示したことは明白で、巻き添えを食った搭乗員の3名は誠に気の毒なことです。死亡した幹部の中にはグループの共同創設者で軍事部門のトップ、財政部門のトップが含まれていたようででワグネルグループは組織的に壊滅したことになります。
 裏切者は絶対に許さないと言う死の掟の実行ははプーチンの常套手段で、過去に数々の犠牲者が出ています。彼が今日まで独裁者として君臨したきたのは反対者を根絶するという冷酷な政策を実行してきたからでした。敵を消すため命を奪うことが正式の手続きなしで実行できるのが独裁国家、覇権主義国家の特質でしょう。政敵の暗殺という残虐行為はロシアのみでなく覇権主義国家では通例で北朝鮮、中国等でもよく見受けられますがこれを取り締まる法律がなく、あっても適用されないのが通例でありますが国民の側でも特に疑いもなく受け入れています。 プリゴジンはワグネルに自らの死の場合の「行動計画」を作成していたといわれます、恐らくプーチンに対する復讐計画であるでしょうが、どのような内容であり、どのようにに実行されるかが興味を惹れます。また、プリゴジンはアフリカ諸国に莫大な利権、財産を有していたのでその遺産をプーチンが引き継ぐのか誰か他の者になるのかも注目されます。ワグネルの構成員は他のグループに併合されるのでしょうか、正規のロシア軍には給与が安いから自ら移る人は少ないでしょう。事件後、プーチンは兵士に国家への誓約書を出すように要求していますが、自らに対する信頼性の無さを公表しているようなものです。
 今、問題なのはアフリカ諸国がこれらに追随する動きです。多くは軍部がクーデター等で政権を奪取し欧米並みの民主主義、には程遠く、軍部による強圧的政治を行うことです。クーデターで政権が代わるだけであれば国民も我慢できるでしょうが民増問題が加わると民族浄化題が起こりかねず国民は他国へ逃れる必要があり、深刻な民族問題が発生します。このような国々をロシア、中国が支援し、利権を拡大、資源の確保、インフラの支援などで完全に取り込み、事実上属国化してしまっています。これらの動きに対して欧米は対応していません。特に米国は従来、世界の大国として武力ですべての紛争を抑え込こむを使命と考えてきましたが、国連での対応を優先させているようです。
 今、必要なことはプーチンのような独裁者の対外的影響力を阻止することそのためには孤立化でしょうか、
また、覇権主義的な国家が軍事クーデターが発生して時、国連がそれを阻止する手立てがないのでしょうか。現在の国連の無力化は嘆かわしいことです。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


〒194-0045
東京都町田市南成瀬1-2-1 成瀬駅前ハイツ2-1005号
TEL: 042-723-1478    FAX: 042-723-1478