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2023年10月30日

2023年10月のブログ ー イスラエルとハマスの軍事衝突

        2023年10月のブログ ー イスラエルとハマスの軍事衝突

 今月は新たな発生した、イスラエルとハマスの軍事衝突について取り上げます。パレスチナの軍事組織ハマスは、イスラエルへのガザ地区を越境してイスラエルの音楽会場を襲撃し多数の死者を出すとともに人質として多数を連れ去りました。また近くの民家も襲撃し、死者と人質を連れ去りました。この軍事行動によるテロ攻撃によりイスラエルとハマスの軍事衝突が発生しました。そもそもこの紛争は何と呼ぶべきなのでしょうか、イスラエル・ハマス戦争、ガザ紛争、軍事衝突でしょうか、いずれにしても双方特にハマス側に多数の死者が出ていて、今日現在イスラエル
側に約1,400人、ハマス側に約7,000人です。この数はイスラエル軍がガザへ侵入すればその死者数ははるかに多くなり先行きが懸念されまています。
 今回のようなイスラエルとパレスチナ側の戦闘で中東戦争と呼ばれているのが1948年のイスラエル建国以後、4度あります。2つの民族と宗教―イスラエルに住むユダヤ教徒1,000万人、パレスな自治区に住むイスラム教徒500万人は争いを繰り返してきましたが、現在の状況を概観してみます。ハマスはイスラム原理主義を掲げ、イスラエルの破壊とユダヤ人の抹殺を誓い、イスラエルとのいかなる交渉による解決を拒絶しています。Palestine Liberation Organization(PLO:パレスチナ解放機構)に取って変わって、パレスチナでの主導権を握っています。ハマスは、腐敗しきった組織で06年のパレスチナ評議会選挙で勝利して以来1度も選挙を実施ていません。ガザ地区への国際社会にの支援の多くを着服して攻撃用のトンネル建設や武器購入に充てています。そしてイスラエル領へとケット砲攻撃を繰り返してきました。このためイスラエルは、ガザ地区をそっくり強固な壁で固めてしまました。イスラエルはガザの人と物の出入りを徹底的に管理し、ガザを「天井の無い監獄」としています。PLOの主流派は現在もヨルダン川西岸の一部を統治下に置いていますが、イスラエルの生存権を認める民族主義的な世俗組織に変身しており、しかも汚職が蔓延しています。パレスチナも汚職ははびこり、PLOが出て来た時は汚職の無い組織とと言われましたが直ぐに汚職がはびこるようになりました。
 一方、イスラエルはヨルダン川西岸でユダヤ人の入植地建設を力ずくめで進めてきました。入植者数は21世紀に入って倍増し、今や約45万人になっています。これに対し、西岸のパレスチナ人は約300万人。イスラエルの占領地と入植者を合わせると、ヨルダン川西岸の60%以上になります。パレスチナ側の完全な支配下にある地域は16%にすぎなくなっています。
 今回のハマスの侵攻を受けてイスラエルはハマスのガザ地区における軍事的壊滅を目指して30万人の予備役を動員してガザの境界線に戦車等の軍事車両を集結して臨戦態勢にあり、連日、ガザ地区を空爆して子供を多く含む民間人の死傷者を多数出しています。これらの犠牲に対し、イスラエルはハマスが民間人を盾としているからだとして多数の死傷者数を意に介していません。これに対してアラブ諸国以外でもイスラエルの非道さに非難の声が沸き起こっています。国連のグテレス事務総長はイスラエル軍のガザへの攻撃は明白な国際人道違反だと述べています。ハマスによる7日のイスラエル攻撃を非難していますが「何もないところから突然起きたわけではない。パレスチナの人々
は56年間、息苦しい占領下に置かれてきた」と事態の根本原因を指摘しました。これがイスラエルを激怒させ、事務総長の罷免要求までしています。
 イスラエルは米国の支援と黙認の下、明日にでもガザへの地上攻撃を開始しようとしていて、ガザを閉鎖し、生活必需品である食料、医薬品、水、燃料の搬入を阻止しています、人道的危機ですが、ハマスの手に渡るのを防ぐためとしています。文明社会の良識ある人間であれば絶対反対をつらなければならないとおもわれます。時間と共に、世界各地でイスラエルに対する抗議デモが発生し、反ユダヤ運動も生じています。良識をもって早期に平和的解決を望みたいです。

森島 中小企業 ISO支援オフィス


コンサルタント 森島高明


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